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Notta

会議のあとに残る仕事のなかで、いちばん誰もやりたがらないのが議事録だ。話は覚えているのに文字にするのが面倒で、後回しにするうちに記憶が薄れ、結局あいまいなメモだけが残る。この構図を崩すのが文字起こしの道具で、そのなかで Notta は日本語を正面から扱っている点で目を引く。累計利用者は1,000万人以上、導入企業は六千社を超えるとしていて、顧客に日本の企業名が並ぶ。

海外製の文字起こしを日本語で使ったことがある人なら、この「日本語を正面から」の意味が分かるはずだ。英語での精度を前提に作られた道具は、日本語を話すと固有名詞を取り違え、話者の切り替わりを見失い、要約が的外れになる。Notta が対応する58言語のなかで日本語が特別扱いされているわけではないが、日本語で生成した文章を公式が明記している点は、他の多くのサービスとの差になっている。

使い方は会議に紐づく。Zoom、Google Meet、Microsoft Teams に自動で参加させておけば、あとは勝手に録音して文字にしてくれる。カレンダーと連携させれば、予定が入るたびに自動で入ってくれる。終わったあとには全文の記録に加えて、要約と「誰が何をやることになったか」の一覧が出る。この最後の部分が実は重要で、全文があっても読み返さなければ意味がないが、要点とやることだけなら30秒で確認できる。

翻訳にも対応していて、日本語の会議を英語の記録に直す、あるいはその逆ができる。海外とやりとりのある職場では、この往復が効く。専門用語を登録しておく機能もあり、社名や製品名の取り違えを減らせる。

残念なのは無料枠の設計だ。月120分という総量はまず最初にだが、**一回の会話が3分までという制限が厳しい**。3分で終わる会議は存在しないので、実質的には「試してみる」ためだけの枠と考えたほうがいい。書き出しも翻訳も無料では使えず、記録を外に持ち出せない。

もう一つ気になるのが料金の見せ方で、**月払いの金額が料金ページに書かれていない**。年契約なら月あたり8ドル程度と明示されているが、月ごとに払いたい人はいくらになるのか、契約画面まで進まないと分からない。年契約に寄せたい意図は理解できるが、比較検討する側としては不親切に感じる。

料金は年払いで月あたり8ドル程度から。この分野では安い部類で、日本語対応を重視するなら費用対効果は良い。

向いているのは、日本語の会議が中心で、記録を残す必要がある人だ。海外製の道具で日本語の精度に不満を感じた経験があるなら、一度比べてみる価値がある。無料枠は一回3分までだが、その3分で自分の話し方がどれくらい正確に文字になるかは十分に分かる。

導入するときは、いちばん記録が面倒な定例会議を一つ選んで試すのがいい。毎週やっていて、毎回議事録係が決まらないような会議。それが自動で記録されるようになると、参加者全員の時間が少しずつ返ってくる。

精度を上げる工夫も知っておくと差が出る。マイクを話者に近づける、複数人が同時に話さない、固有名詞を事前に登録しておく — この三つだけで結果はかなり変わる。AI の性能に任せきりにするより、入力側を整えるほうが効果が大きい。

記録を残すことには、議事録以外の効用もある。「言った言わない」を後から確認できるようになると、会議での発言が少し慎重になり、決めたことが曖昧なまま流れにくくなる。文字起こしの本当の価値は、記録そのものより、記録が残るという前提が場に与える影響のほうかもしれない。

判断は、いつもの会議の冒頭3分を録れば付く。参加者の名前や社内用語がどれくらい正しく拾えるか — 精度の話は、結局そこに尽きる。

  • 日本語での文字起こしを正面から掲げている数少ない選択肢
  • 58言語に対応し翻訳もできる
  • Zoom・Google Meet・Teamsに自動参加できる
  • 要約とやることリストを自動で作る
  • 無料でも月120分ぶん試せる
  • 無料は1回の録音が3分までと短く書き出しもできない
  • 月払いの金額が料金ページに出ておらず年契約に寄せられている

関連: AI議事録・文字起こし