3DAIStudio は、絵や文章から3Dモデルを作るブラウザの制作台だ。自社の Prism を推奨に据えながら、Hunyuan、Tripo、Rodin、Meshy といった他社のエンジンも同じ画面に並べ、1つの残高で選んで使える。画像を描く道具、質感やリグを付ける道具、書き出しまで同じ場所にある。絵に合うエンジンを口座を増やさずに見比べられるのが強みで、無料で分かるのは出来と道具の顔ぶれまで。持ち出しは有料の側にある。
入口
エンジンを選ぶところから、制作が始まる
いつもなら、3Dを作る前に「どのサービスで作るか」を決める作業がある。ここではその順番が逆になる。まず絵を置き、それからエンジンの棚を開いて、この絵にはどれが合うかを選ぶ。推奨の印が付いた Prism 3.1 の隣に、Hunyuan 3.1 Pro、Tripo P2、Rodin 2.5、Meshy 7、Trellis 2 と、別々のサービスとして知られる名前が11種並ぶ。カードには得意分野と所要時間が書いてあり、硬い面が得意なもの、ゲーム向けの軽い形を出すもの、3Dプリント向けに水密なものと、性格が一目で読める。
登録の流れも、その考え方でできている。11画面のオンボーディングで、何を作りたいか、経験はどのくらいかと聞かれ、文章から作るか絵から作るかに案内される。作ったものは非公開だという説明も途中にある。画面は英語だけで、日本語の切り替えは無い。読めない量ではないが、初めての人はボタンの意味を一つずつ推しながら進むことになる。
左の列には Image Studio、Image to 3D、Text to 3D、Texture Generator、Texture Painter、Flow、Video Studio と道具が縦に並ぶ。絵を描く、立体にする、質感を付ける、動きを付ける、まで同じ画面の中にある。別々のタブを行き来しながら素材を運ぶ、という作業がここでは無い。
最初の出力
3DAIStudio に絵を渡す
推奨の Prism 3.1 を選び、黒いドレスのちび少女のイラストを置いた。平面的な絵かもしれない、という注意が出るが、そのまま進める。数分待つと、一体が回せる状態で現れる。
正面から見ると、絵の印象をよく保っている。黒いドレスの光沢、短い髪の毛先、球体関節の腕まで再現されている。回すと、後頭部の髪は房ごとに厚みがあり、横顔も崩れていない。白モデルに切り替えると、腕の関節の球まで形として作られていた。絵の裏側を、こちらが描かなくても補ってくれる。この瞬間の面白さは、この種の道具に共通している。
出来上がりの下には Download、Retopology、Change Format、Remix Model と、次の工程の道具が一列に並ぶ。持ち出しに関わる4つには王冠が付いていて、押すと料金の画面に変わる。回して眺める、角度を変えて確かめる、白モデルで形を見る、までが無料の範囲だ。モデルのページには Model Actions が16項目あり、Export for 3D Printing や Rig & Animate、UV Unfold まで、その先の工程の顔ぶれは無料でも全部見える。
追い込む
絵を描くところから、同じ画面で
ガイドの次の一歩は Image Studio だった。素材になる絵を持っていない人は、ここから始められる。題材を聞かれたので「ツンデレメイドの女の子」と日本語で入れ、スタイルは3択から cute clay style を選ぶ。日本語の題材のうしろに英語の指定が継ぎ足された一文が組み上がり、GPT Image 2 が描く。待つ間に別の作業をする隙は無かった。気に入るまで2枚描いた。
その絵に、変更を言葉で頼めた。候補から「ラスボス版にする」を選ぶと、同じ顔立ちのまま棘だらけの鎧をまとったメイドに変わる。長押しで元の絵と見比べられる。描く、直す、立体にする、を同じ画面の中で続けられる。絵を描くソフトで整えて、書き出して、3Dのサービスに上げ直す、という往復が消える。これが制作の手触りとして一番変わる部分だった。
画像にも王冠が付いていた。保存のボタンは鍵つきで、画像の下中央に 3DAIStudio.com の透かしが入り、面全体にも淡い透かしが重なる。開いているのは Image to 3D に渡す、Image Studio で開き直す、背景を抜く、の3つ。絵を外に持ち出す用途には向かないが、立体の素材を作る用途なら、この道で足りる。
限界
無料でできるのは、ここまで
無料で分かるのは、自分の絵が立体になったときの出来と、その先の工程の顔ぶれまでだ。鎧のメイドを Image to 3D に載せて生成を押すと、残りが足りないという一行に変わり、そのまま料金の画面が開いた。最初の枠で3Dを作れるのは1回。ガイドを最後まで進めると枠が足され、右下には初回の感想を聞くアンケートに答えるとさらに足されるという案内も出た。無料の枠は固定の数ではなく、使いながら積み増していく設計になっている。
持ち出しの門は有料の側にしかない。書き出しの形式も、リグも、質感の道具も、王冠の向こうにある。数字は左のレールに置いた。料金の画面には月払いと年払い、それに失効しない買い切りの枠が並び、初回には割引と返金の期限が書いてある。
同じ用途の他所と迷うなら、違いは立ち位置に出る。向こうは自分のエンジンを磨いて、旧世代なら無料でも持ち出せる門を残している。こちらは自社のエンジンに他社のエンジンを並べる窓口で、どのエンジンが自分の絵に合うのかを、口座を増やさずに見比べられる。まずは手元の絵を1枚、ガイドを進めながら渡してみる。数分後には、回して眺められる自分の立体がある。気に入ったエンジンが見つかったら、書き出し形式と月の枠を確かめてから。財布を開くのは、それからでいい。

