同じ3D 生成でも、Meshy は現場での採用実績が目立つ。Nexon や NetEase といったゲーム大手、3D プリンターの Bambu Lab などが使っていることを公表していて、a16z のゲーム部門は2024年にこれを「3D AI ツールの一位」に挙げた。累計の生成数は一億を超え、登録者は1,200万人。研究段階の道具ではなく、実際に使われている道具である。
Tripo と機能は近い。文章からも画像からも3D を起こせて、テクスチャを貼り、骨組みを自動で入れて動かせる。書き出せる形式も GLB、FBX、OBJ、USDZ に加え、3D プリント用の STL や3MF まで揃っている。両者を比べるとき、機能表だけでは差がつきにくい。
違いが出るのは使い勝手のほうだ。特徴的なのが会話しながら作れる仕組みで、生成した形に対して「もう少し丸く」「この部分を大きく」といったやりとりで詰めていける。一発で理想が出ないのがこの分野の常なので、作り直しではなく調整で近づけられるのは実務的な利点になる。
もう一つ、無料枠の条件が Tripo と決定的に違う。**Meshy の無料枠で作ったモデルは、出典を明記すれば商用に使える**。クリエイティブ・コモンズの表示ライセンスが付く形だ。月100クレジットと量は多くないが、「無料では仕事に使えない」という制約がないのは、小さく始めたい人には大きな差になる。有料プランに上げれば、この表示義務もなくなり完全に自分のものとして扱える。
不満の声も拾っておきたい。利用者の声で繰り返し出てくるのが、**生成に失敗したときもクレジットが減る**という不満だ。試行錯誤が前提の道具でこれは地味に痛い。技術的な限界としては、リギングで手が握った形のまま固定されてしまう、建物や風景のような複雑な構造が苦手といった指摘がある。単体のオブジェクトやキャラクターには強いが、シーン全体を作らせるのは今のところ無理がある。
料金は月20ドルの Pro から。年額240ドルで、月1,000クレジット、同時に10件まで処理できる。この同時処理数は Tripo の一件と比べて大きな差で、たくさん作って選びたい使い方をするなら効いてくる。
二つを並べるとこうなる。仕事で使う前提で、軽量メッシュの品質と出力の細かさを重視するなら Tripo。無料の範囲でも商用に使いたい、たくさん試して選びたいなら Meshy。どちらも月20ドルなので、迷うなら両方の無料枠を試して手に馴染むほうを選べばいい。
始め方は簡単で、作りたいものの参考画像を一枚用意して投げるだけだ。返ってきた立体の出来を見れば、この技術が今どこまで来ているのかが分かる。期待より良ければ制作の選択肢が増えるし、期待に届かなければ、まだ手を動かす価値がある領域だと確認できる。
クレジットの使い方としては、まず低い設定で形の当たりを取り、方向が定まってから高い設定で仕上げるのが無駄がない。最初から最高設定で回すと、気に入らなかったときの損失が大きい。同時に10件処理できる利点は、この当たり取りの段階でこそ活きる。
3D 生成全体に言えることだが、出てきたモデルをそのまま納品するより、下地として使って手で整えるほうが結果は良い。面の流れを直し、不要なポリゴンを削り、テクスチャを描き足す。その手間を含めても、ゼロから作るより遥かに速い。
この分野は動きが速く、半年前の評価がもう古くなっていることも珍しくない。無料枠がある道具は、定期的に試し直してみる価値がある。前に諦めた表現が、いつの間にかできるようになっていることがある。
採用実績が公開されているのは、選ぶ側にとって実は貴重な情報だ。ゲーム会社が本番の制作で使っているという事実は、どんな性能表よりも実用水準を保証してくれる。